10/29/2024 | Press release | Distributed by Public on 10/28/2024 20:07
東ソーは、窒化ガリウム(以下、GaN)スパッタリングターゲット材※1を開発し、当社グループの東ソー・スペシャリティマテリアル(本社:山形県山形市)にて製造を開始しました。
GaNは、照明向けLEDや小型急速充電器向け部品などで活用されている半導体薄膜材料です。既存の材料よりもエネルギー損失が低く省エネ効果が高いことから、データセンター向けパワー半導体、ウエアラブルディスプレイ向けマイクロLEDなどの用途で市場成長が見込まれています。
GaN半導体製造時の薄膜形成方法はCVD法(気相成長法)※2が主流ですが、使用する設備や材料のコストが高いことが課題でした。当社はこれらの課題を解決するため、製造コストの低いスパッタリング法への置換えに向けたターゲット材の開発を行いました。
当社が開発したGaNターゲット材は、独自の合成・焼結技術による純度の高さが特徴で、CVD法と同等の高結晶性GaNの成膜が可能です。現在は装置メーカーによる評価が進んでおり、また大学からも研究用に引き合いが活発化しています。
当社は、コスト優位性のあるスパッタリング法への置換えによる新たなターゲットビジネスを創出し、今後成長が期待される市場でのシェア拡大を図るとともに、半導体製造の低コスト化・省エネ化に貢献していきます。