ADB - Asian Development Bank

09/06/2024 | Press release | Archived content

ADB LÀM SÂU SẮC HƠN TRỌNG TÂM CHIẾN LƯỢC, TĂNG CƯỜNG HỖ TRỢ CÁC ƯU TIÊN

フィリピン、マニラ(202496日)- アジア開発銀行(ADB)は、気候変動との闘いおよび民間セクター発展のための取り組みの加速など、アジア・太平洋地域が直面する重要な課題に対する支援を拡大するため、ADBの変革の指針となる新たな野心的なロードマップを承認した。

ADBの「ストラテジー2030」中間レビューは、ADBの組織戦略の見直しを示すものであり、急速に変化する開発環境の中で、ADBがどのように変革を進め、豊かでインクルーシブかつ強靭で持続可能なアジア・太平洋地域というビジョンの実現に向けた課題に対応していくかを明らかにしている。

浅川雅嗣ADB総裁は、「アジア・太平洋地域では、相次ぐ危機の影響により、長年積み重ねてきた開発成果が停滞している状況にある。ADBは、加速する気候変動や公衆衛生の危機、さらには経済や財政の脆弱性といった前例のない課題への加盟国の対応を支援するため、ビジョンの戦略的見直しを行い、財務能力の強化を図るとともに、業務プロセスの変革を進めている」とした上で、「我々の支援はこれまで以上に重要視されており、この新たなロードマップは、ADBの活動に対する野心的な意欲と注力をかつてないレベルに高めるもので、我々が大胆な対策と改革的なインパクトを通じて現状の課題に確実に対応することを可能とするだろう」と述べた。

今回のレビューは、ADBの戦略的な焦点をさらに明確にし、主要分野における新たな組織目標を定めるものである。ADBは、貧困との戦いおよび生活と生計の向上という使命のもと、この地域における最も緊急性の高い5つの開発課題、すなわち「気候変動対策」、「民間セクターの発展」、「地域協力および公共財の強化」、「デジタルトランスフォーメーションの推進」、「レジリエンスおよびエンパワーメントの促進」への対応を一層強化する。これにより、ADBは、人材や資源を効果的に配分し、最大の成果を上げるための指針を示している。

気候変動に対する地域の対応を強化するため、ADBは、2030年までに気候変動ファイナンスが年間契約締結額の50%に達することを目指している。また、ADBは、2019年から2030年までの期間に気候変動ファイナンスの累計額1,000億ドル超とすることを目標としている。

民間セクターの開発を拡大するため、ADBは、2030年までに民間セクターへのファイナンス総額を現在の3倍にあたる130億ドルに引き上げることを目指している。この目標を達成するためには、ADBの独自財源による融資に加え、最低でも45億ドルの直接的な民間資本の参加を含む、その他の直接的資金動員が活用される。また、ADBは、2030年までにソブリン(公的部門向け)業務の40%を民間セクターの発展に重要な貢献を果たすものとすることを目指している。

これらの新たな取り組みは、国際開発金融機関の組織および加盟国への支援提供のあり方について改革を求める声に応え、ADBの資金調達能力の向上と効率性の改善を図る、という継続的な取り組みに基づくものである。

20239月、ADB資本管理改革を承認し、今後10年間で1,000億ドルの新たな財源を確保した。この改革により、ADBの新規の年間契約締結可能額は約360億ドル以上に拡大し、これは約100億ドル(40%)の増加にあたる。

20236月、ADB2002年以来最も重要な業務改革を開始した。この新業務モデルの導入により、ADBはアジア・太平洋地域における気候バンクとしての能力を強化し、民間セクターの育成および民間資金の動員を促進する。また、開発途上加盟国に対して、より広範で質の高い開発ソリューションを提供するとともに、業務プロセスの変革を進め、より迅速で柔軟、かつクライアントに密接な対応を実現する。

ADBは、極度の貧困の撲滅に努めるとともに、豊かでインクルーシブ、気候変動や災害等のショックに強靭で持続可能なアジア・太平洋地域の実現に向け取り組んでいる。ADB1966年に創立され、49の域内加盟国・地域を含め68の加盟国・地域によって構成されている。